【Python】NumpyとPandasの使い分け
◇前置き
NumpyとPandasは、Pythonでデータ分析や数値計算を行うために利用されるライブラリの中でも特に人気があります。
それぞれには異なる特徴と機能があります。
今日はNumpyとPandasの違いについて紹介していきます。
◇Numpyについて
Numpyは、高度な数値計算と科学技術計算を支援するために設計された強力なライブラリです。
以下にNumpyの主な特徴をいくつか説明します。
①多次元配列
Numpyは多次元の配列オブジェクトを提供し、高速な数値演算をサポートします。
この機能は、行列計算やベクトル演算など、数値データを効率的に処理する場合に非常に便利です。
②ブロードキャスト
Numpyは、異なる形状や次元の配列間で自動的に演算を行うブロードキャスト機能を提供します。
これにより、要素ごとの演算を容易に実行できます。
◇Pandasについて
Pandasは、データ操作と分析のための効率的なデータ構造を提供するライブラリです。
以下にpandasの主な特徴をいくつか説明します。
①データフレーム
Pandasの最も重要なデータ構造は「データフレーム」です。
データフレームは、テーブル形式のデータを扱うための柔軟で効率的なデータ構造であり、行と列のラベル付けやデータのフィルタリング、グループ化、集約などの操作が容易に行えます。
②データ操作
Pandasは、データの読み込み、結合、変換、クリーニング、欠損値処理など、さまざまなデータ操作をサポートします。
データの整形や加工に役立ちます。
③時系列データ処理
Pandasは、時系列データを効率的に処理するための機能を提供します。
時系列データのリサンプリング、シフト、ローリングウィンドウの計算などが容易に行えます。
◇NumpyとPandasの違い
Numpyは、主に数値計算に特化しており、高速な数値演算や行列計算が必要な場合に特に役立ちます。
一方でPandasは、主にデータ操作と分析に特化しています。
データのフィルタリングや集約、結合、変換などのデータ操作を効率的に行うことができます。
また、データフレームという柔軟なデータ構造を提供するため、データの整形や解析に便利です。
時系列データの処理にも強みを持ち、リサンプリングやシフト、ローリングウィンドウの計算などを容易に行うことができます。
NumpyとPandasは、一部の機能やデータの処理方法が重複しているため、一般的にはNumpyとPandasを組み合わせて使用することが多いです。
Pandasはデータの読み込みや前処理を行い、Numpyは数値計算や行列演算を行う際に利用されることが一般的です。
Pandasのデータフレームは、Numpyの多次元配列を基にして構築されており、Pandasのデータ操作の結果をNumpyの数値計算に直接利用することも可能です。